努力値の振り分け分析

ポケモン研究論文

努力値の重要性

いつの世代であっても「努力値」というものは、育成においてのかなりのウエイトを占める。

例え同じポケモンであっても、努力値の振り方次第では全く別の役割を持つことが多い。それは俗に「型」と呼ばれるものである。そのため、努力値の振り分けにはかなりの慎重を期す必要があるのだが、にも関わらず正解というものが無いため、しばしば議論が巻き起こる部分でもある。

本論文では、努力値の正解を探究するのではなく(努力値には正解がないという立場である)、どのような意図を以って振られることが多いのかを分類・分析していきたい。

努力値の振り分け分類

努力値の重要性を改めて述べたところで、早速振り分けの分類を行っていきたいと思う。

重要だ重要だと述べはしたが、しっかり分析してみると、驚くことにたった3つに分類することができるのである。

それではその3つの分類各々について見ていくこととする。

1.長所特化型

まず初めに思い浮かぶのが「長所特化型」であろう。この長所特化型とは、元々のステータス(種族値)が高い部分に努力値を割き、長所を更に伸ばそうとする振り分け手法である。

あまり意識せずに行っている人も多いのではなかろうか。

具体例としては以下が挙げられる。

例:ガブリアス

 

 

 

 

ガブリアスはまさに長所特化型のシンボルとも言える存在だ。

ご存知の通り、A130でS102と典型的な早めのアタッカーである。
その高い攻撃と、激戦区である100族を僅かに抜くその素早さから、その両長所を活かしたAS極振りがスタンダードとなっている。

これは正に、長所を更に活かすために努力値を割いている格好の例である。

2.短所補い型

前述の長所特化型は言わずもがなという感じではあったが、この「短所補い型」も所々で見かける振り分け方だ。

先ほどとは異なり、こちらは短所(欠点)を補おうとする振り分け手法である

具体例としては以下が挙げられる。

例:ハピナス

 

 

 

 

ハピナスはその高い特殊耐久から、特殊受けとして活躍し続けているポケモンだ。凄まじい体力と特防を持つ反面、非常に脆い防御があるのが特徴。

しかし、そんなハピナスに対して特防に努力値を割いている人は少なく、むしろ防御に振る人の方が圧倒的に多いのではないだろうか。

特防に振ることによる耐久力上昇幅が小さいというのもあるが、脆い防御を補うことによって欠点がなくなり、全体的な耐久力が増えることにメリットを感じていることが多いはずだ。

これは典型的な短所補い型だと言える。

3.調整型

コアなファンの間ではお馴染みであるが、そこそこのユーザーはなかなか使う機会がないのがこの調整型だろう。

調整型とはその名の通り、伸ばしたり補ったりといった意図を全て織り交ぜて、仮想敵に対し強く出られるように調整する振り分け手法のことである。

具体例としては以下が挙げられる。

例:トビゴン

 

 

 

 

カビゴンは全体的に種族値が高水準であることから、様々な調整案が練られた。

中でも「トビゴン」と呼ばれる調整法は一躍有名となり、多くのポケモンを相手にできることから非常に良く使われていた。

カビゴン自体をそのまま使うだけでは特殊方面しか見ることができず、火力の関係上かけられるプレッシャーも限られていた。そんなカビゴンにこのような調整を施すことで、多くの仮想敵を相手にできるようになったのである。

調整型の中でもかなり知名度の高い調整法だ。

総括

本論文で考察を行ったように、一見人によってバラバラに見える努力値の振り方も、よくよく分析すればたった3つに分類できる。

そのことから、主に3つの目的をもって振り分けられるものが努力値であると言えるだろう。

もし努力値振りで悩むようであれば、どのようにバトルで活躍させたいのかを考え、その上で、本論文で挙げた3つの振り分け手法の中に落とし込んでいくと良いだろう。

努力値を理解し、勝利に結び付けたいものである。

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